VRにみる音楽の未来
機械学習技術、ドローン、ロボットアームを使った舞台演出が登場。人工知能DJの研究が進んでいたりと、もはや音楽とテクノロジーは切り離せない関係となってきています。
なかでも、ライブ産業で今後ますますその存在感を増すであろう『VR』。そのVRによる音楽業界の今後の可能性・未来について考えてみました。
そもそもVRって何??
VR(Virtual Reality)は、バーチャルリアリティ・仮想現実という意味。HMD(ヘッドマウントディスプレイ)を装着し、コンピュータによって合成した映像・音響などの効果によって3次元空間に身体が投影され、本当にその空間へ入り込んだような感覚を生じる技術のこと。
2016年は、一般ユーザー向けの機器やコンテンツ配信が開始されたことから「VR元年」とも呼ばれています。
音楽業界におけるVRの活用事例
『サー』の称号を持つレジェンド、ポール・マッカートニーは360度全方位方向の3D映像によるライブ映像の制作に、最も早い段階から取り組んでいるうちの一人。
次はUnderworld(英国出身のアーティスト、テクノユニット、そしてデザイン集団『Tomato』の創立メンバー)です。
2016年3月12日~4月3日にかけ、渋谷パルコ「THE TOMATO PROJECT 25TH ANNIVERSARY EXHIBITION”O”」を開催。Underworldとして、展示の初日にライブを行った。会場ではパフォーマンスが披露された他、別会場では360度動画によるライブストリーミングが行われました。
このアーティストの存在も忘れてはいけません。
Björk(ビョーク)です。世界有数の映像クリエーターやプログラマーとのコラボレーションし実現した、アルバム「ヴァルニキュラ」では収録曲のVR映像作品が作られています。
もちろん、国内でもVR技術を活用しているアーティストもたくさんいます。
Hello Sleepwalkersは、ロックバンドながらも国内で最もVR技術を活用しようとしている音楽グループの一つ。グラフィックアーティストとコラボして手がけた作品なども配信しています。光の演出が非常に綺麗です。
VRとライブ事業の発展
360度ライブストリーミングが可能になったり、VRMV(ミュージックビデオ)が登場してきたり、VRと音楽の関係は日々密接になってきています。
一番可能性を感じるのは「ライブ・コンサート」✖️「VR」。海外のフェスではすでに利用されていますが、ライブ映像を360度でストリーミング再生しながら、自宅などで気軽にVRデバイスを通じてライブを楽しむことができたら、よりライブ・コンサート事業の可能性が広がってくるのではないでしょうか。
ライブハウスやフェス会場はキャパシティに限りがあり、利益高の限界もあるためVRを通じたコンテンツ配信を通じ、違った収入源を得ることによりアーティストの活動できる可能性が少しでも広がると思います。
VR技術によって、音楽の未来がよりよいものになることを切に願ってます。今後もVRと音楽への活用は要チェックです。